愛を知らない一輪の花



支店長の号令で速やかに残りの業務に取りかかる。









ほどなくして駅前支店の閉店時間になり、閉店準備に入る。

外のディスプレイを片付けている百合は
後ろから亜子に手を引かれる。


「百合さん!その、、、ごめんなさい!私っ、、、。」

今にも泣きそうな顔で言葉を詰まらせる。


「亜子ちゃんは今日は大事な用事があるでしょう?朝嬉しそうに教えてくれたじゃないですか。遠距離の彼氏さんが帰ってくる日だって。」


「でも、、、それはプライベートの事で、、、私、社会人失格です。私情を挟んで百合さんにヘルプいかせるなんて、、、。」
< 17 / 259 >

この作品をシェア

pagetop