愛を知らない一輪の花
「亜子ちゃんは社会人失格なんかじゃありません!!今日の業務も完璧にこなしました。、、、本当は休みを取りたかったのではないですか?でも今日は人が少なくて休みを諦めたのでしょう?皆んなの為に必死に頑張っているそんな優しい亜子ちゃんが社会人失格なわけがありません。これから先はあくまでも業務外の勤務です。亜子ちゃんほど完璧な接客はできないけれど、猫の手くらいにはなりますから、私に任せて彼氏さんの所に行って下さい。」
「本当に、、、ぁりがとぅござぃます、、、。」
今にも消えそうな小さな声で御礼を言う亜子を百合は強く抱きしめて優しく声をかけた。
「惚気話、楽しみにしています。」
終始御礼を言い続ける亜子を見送りモール支店へと向かう。