愛を知らない一輪の花

「大変お急ぎの様でしたので、ご迷惑をお掛けしてしまったサービスです。、、、きっと毎日お忙しいのでしょう。大変お疲れ様です。そんなお客様には電話ご予約をお勧め致します。それならお待たせすることはありません。」

百合の労わる優しい言葉に先程まで、眉間に皺を寄せていた客が、笑顔になった。


「、、、いいえ。こちらこそ無理を言ってごめんなさいね?疲れで少し気が滅入っていたの。こんなにサービスして貰って嬉しいわ!次からは電話するわ。本当にありがとう。こんな素敵な花束作って貰ったのは初めてよ。また、、、お願いするわ。」


「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております。」


そう言って、頭を下げ客を見送った。

それを見ていた客が百合に声をかける。



「あの〜、シャボンフラワーっていうのがあるって聞いたですけどどれですか?」
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