愛を知らない一輪の花
いくら考えても、分からない。
そんな中、蓮の携帯が鳴った。
表示を見ると慌てて電話を取る。
「百合?!?!今どこにいる?!家か?!」
「社長、お疲れ様です。実は今日、昔お世話になった方と食事に行くことになったんです。高校を卒業して以来なので、少し盛り上がってしまうかもしれません。朝に帰って来るかもしれない事をお許し下さい。なので、今日はご飯は作れません。すみません。では、失礼します。」
そう一方的に言うと電話が切れた。
ずるっと携帯が手元から落ちる。
透は、呆然と立ちすくむ蓮に声かける。
「斎藤、、、なんだって?」
「今日は知り合いと食事に行くから、飯作れないって。盛り上がり過ぎて、、、朝になるかもって。」