愛を知らない一輪の花

昔来たときよりも少しは古くなった外観。
その玄関先に、ずいぶんと老け込んだ女性が立っていた。

蓮を見るなり、頭を下げた。

「、、、松下 蓮さんですよね?百合ちゃんが就職したリス・フルールの代表の方ですね。」

「大変、ご無沙汰しております。松下 蓮です。急に押し掛けて申し訳ありません。、、百合がここに来ませんでしたか?」



蓮の顔を見ると、びっくりした様な顔をした。


「あなた、、、もしかして、昔ボランティアで来てくれた方、、ですか?」


「そうです。ここで百合に会って、変われたんです。彼女のお陰で、、、ここまで来れた。感謝してるんです。ここで過ごした体験を。」


「、、、失礼ですが、百合ちゃんとはどういう関係ですか?」


「恋人です。あの日からずっと彼女を想ってきました。恋人同士になれたのは最近ですが。」
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