愛を知らない一輪の花


「、、、あの子は人一倍優しい子だから、傷つくことになれてしまっています。自分を後回しにして他人を優先する。与えるばかりで、何も欲しがりません。、、、でも本当は欲しがってほしいんです。」

「俺は、、、彼女の家族になりたいのです。何でも言い合える特別な関係に。時間はまだまだ掛かってしまうかもしれません。でも、、、ここで待っていてくれませんか?きっと、、ここに2人で良い報告に参ります。」

施設長は不思議そうにたずねる。

「なぜ、、、ここに?」


「ここは彼女の、、、故郷でしょう?そして貴方がいる。気は早いですが、バージンロードは是非隣に並んで頂きたい。、、、。彼女の、、、家族なんですから。」

施設長は静かに涙を流しながら頷き、ぎゅっと両手で蓮の手を握った。


「百合ちゃんを、、宜しくお願い致します。」


固く握手を交わし、施設長に別れを告げ百合のアパートに向かった。
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