愛を知らない一輪の花

蓮は無言で常務を通りすぎ、受話器を取って内線を掛けた。

「常務がお帰りだ。」


そういうとガチャンと乱暴に電話を切る。
ゆっくり振り向き、常務を見つめる。


「、、、頭が可笑しいって?俺は彼女の為にこの会社を立ち上げた。どんな理由だろうが、百合を傷つけることは、許さない。、、、利益か彼女か。、、、そんなの彼女に決まっている!!!!」

騒がしい社長室に呼びに来た秘書と、通りかかった透が慌てて、中へ入って来る。

掴み掛かろうとする蓮を、透が止めに入る。



「2度百合に近づくな!!近づいたら、、、、殺すぞ。」






常務は恐怖に怯え、慌てて逃げだしていった。
< 237 / 259 >

この作品をシェア

pagetop