愛を知らない一輪の花
「あとは俺に任せて、仕事に戻ってくれ。」
秘書は透に蓮を任せ、社長室を出て行く。
「、、、どうした。そんな声を荒げて、お前らしくない。、、、常務と何があった?」
蓮は透を振りほどき、ソファーに荒く座った。
「、、、結局俺のせいだった。百合の事、傷つけていたのは、、、。もう、、手離すべきか、、、?」
「蓮、、、。」
蓮は下を向いて手で顔を覆う。
「百合を駅前支店に戻す。、、、透に、、頼んでいいか?」
蓮の思い詰めた表情に、透は受け入れるしか無かった。