愛を知らない一輪の花
夜になっても蓮からの連絡はない。百合は少し不安になっていると、チャイムが鳴った。
百合は急いでドアを開けると、そこには蓮ではなく透の姿だった。
そんな百合を見て、心苦しくなった。
「、、、荷物をまとめろ。、、送ってく。」
そんな透の言葉を聞いて、
あぁ、、、その時が来たんだと思った。
分かっていた。いつかこの日が来ることを。
百合は一度目を閉じ、透に微笑んだ。
「、、、はい。すぐに。」