愛を知らない一輪の花
あれから、随分経った。
年は変わり寒さも増すばかりだ。
駅前支店に戻った百合は、相変わらず仕事に追われる日々だ。
でも、それが百合の救いだった。
なにかしていないと、蓮との日々を思い出してしまいそうで、、、。
「百合さん!2万の生花スタンド、今日の5時までの配送!受けても大丈夫ですか?!」
「大丈夫です!受けて下さい!」
「百合さんご予約のお客様がいらしてます。」
「はい!今行きます。」
「百合さんは?!」
「今接客中!どうしたの?」
「これの発注の確認をっ。」