愛を知らない一輪の花
帰りの車の中は、音楽だけが流れている。
「蓮が、、、見合いするそうだ。お前はそれでいいのか、、、、?」
無表情で前を向いて透が呟いた。
「、、、、、え、、?お見合い、、ですか。」
百合は目を見開いて、透を見る。
「明日、、、昼間にホテルでするそうだ。このまま引き下がるのか?お前の想いはそんなものか。」
真っ直ぐな真剣な目で、百合に問いかける。
その目に耐えられなくなって、目を晒す。
「、、、引き下がるもなにも、私は振られた身です。れ、、社長にお似合いの素敵な方なんでしょうね。心から、、、祝福致します。」