愛を知らない一輪の花


「、、、でも、、仕事もありますし、、。なによりこんな格好じゃあ、ホテルに入れませんし、、、。」


俯く百合に、駅前支店のスタッフが駆け寄り声をかける。




「私!今日デートで着る予定のワンピース持ってます!!!」

「メイクと髪は、私に任せて!」

「タクシーの手配を!」

「もう電話したよ!!!」

「百合さんの仕事の引き継ぎを。」

「それじゃあ、俺は代わりに配送に!」

「百合さん!急いで!!こっちに!」



涙が止まらない。
苦しくてその場から動けない。
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