愛を知らない一輪の花

そんな百合の背中を、本社から帰ってきた透が力強く押す。


「、、、みんなお前に頼られたいんだよ。お前が何気なくしてきたことに、あいつらは救われてきたんだ。、、、怖がらずに言えよ。ここにいる皆んな、お前の味方だろ、、。」


「百合さん!!」
「百合ちゃん!急いで?!」


涙で前が見えない。わがままなんて言っていい筈ないって思ってた。、、、それでも譲れないものが初めて出来た。






「っ、、!蓮さんの所に、、行きた、、いんです。、、助けていただけま、、せんか、、?」




声が震えて、思うように出ない。それでも必死に言葉を続け、頭を下げる。
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