愛を知らない一輪の花


強くタックルされ、思わず顔を上げる。


何故か皆んな、泣きながら笑っている。

「勿論!」

「待ってました!!」

「百合さん、可愛い!大好き!!」

「もう!百合ちゃん!」

「感激過ぎて、涙止まんないー!」

「結婚して下さい。」

「お、お前!何言ってんだよ!」







口々に思いを告げ、百合に抱きつく。ぎゅうぎゅうと団子状になりながらも、皆の暖かさに触れ、百合は声を上げて泣いた。



それをしばらく見ていた透が、呆れたように声を掛ける。
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