愛を知らない一輪の花
「、、、そろそろ解放してやれ。間に合わなくなるぞ。澤田、下田、、、準備を。」
「「はい!!」」
「百合さん、こっちです!」
透の呆れ声に、後ろ髪引かれながらも百合を解放し、休憩室に促す。
そのまま押し込まれ準備に取り掛かる。
10分後、、、休憩室のドアが開いた。
上品な小花柄のネイビーのワンピースは、袖口は広がり裾は2段になっていて短過ぎず、長過ぎない絶妙な丈だ。そこからすらっと白い脚が伸びて黒のピンヒールのパンプス。そしてキャメルのコート。
普段下の方で1つにまとめてあるだけの髪は、緩く巻かれ片方に流してある。
泣き過ぎて、少し腫れぼったい充血した潤んだ瞳は、かえってセクシーで美しさを際立たせる。