愛を知らない一輪の花


「じゃあ私、斎藤ちゃんの恋人に立候補しちゃおうかなっ!」

「駄目ですよ。そんなことしたら私が由美子さんのファンの皆様から恨まれちゃうじゃないないですか〜!」


そんな話をして笑い合いながら2人で店内の仕事をこなした。


「松井くん、園川ちゃん。今日はもう上がって大丈夫よ。お疲れ様。」

裏で作業中の2人に声をかける。


「では、お先に失礼します。斎藤さん!またヘルプ待ってます!!」


「はい!また是非。お疲れ様でした。」

「絶対ですよ?!ではお疲れ様です。」

見えなくなるまで手を振る2人を見送り、ラッピングを進めた。


「斎藤ちゃん、そろそろ閉店準備しようかー?結局最後まで付き合わせてごめんね。」


「いいえ、久しぶりのヘルプで勉強になりました。明日のスーパーの袋入れは大丈夫ですか?よかったらそれまでしてから帰ります。」

片付けをしながら百合は由美子に声をかける。
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