愛を知らない一輪の花

「2人ともお疲れ。俺が送ろう。」


「支店長!」
「透さん!」

慌てて振り返り頭を下げる。


「お疲れです。会議帰りですか?連日の本社で疲れたんじゃないですか〜?透さん、無愛想で怖いのにやたらモテるから。」

ニヤニヤと笑う由美子をみて
ふぅっとため息を吐いた。


「怖いとかお前失礼な奴だな。本社はあまり好きじゃない。面倒な人間が多すぎる。
まぁ、それはそうと帰る準備は終わったか?2人とも送っていくから早くしろ。」


「ありがとうござます。でも私はまだ業務日報もありますし、明日の予約の確認をして帰りたいので大丈夫です。斎藤ちゃんだけ送ってあげてもらえませんか?」

ちらっと百合を見て業務日報を手に取る。



「それは構わないが、竹田も早く帰れよ。」


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