愛を知らない一輪の花

無表情な顔でつぶやく。

「いや、こっちの話。ほら、行くぞ。」

透は強引に百合を引きずりながら車に押し込んだ。


「竹田。こいつは家まで送り届けるから安心しろ。お前も早めに終わらせろよ。じゃあ、お疲れ。、、、しっかり後釜育てておけよ?」


透も運転席に乗り込み、窓をあげて外に見送りに来た由美子に声をかける。

「会うたびにそればっかり!わかってますよ〜。でも必死に育てて一人前になったかと思えば、寿退社とか本社に異動だったりで、こっちも大変なんですよ?只でさえ勤務時間は長いし、サービス業で休みも少ないしー!透さんからも今度の会議で上の人に言っておいて下さいよ!!!」


「お前も会議にでればいいだろ。モール支店長なんだから。」


「嫌ですよ!だって本店の子達も会議にでるでしょ。私あの子達苦手なんです。
じゃあ、斎藤ちゃんの事、お願いします。お疲れ様でした。」


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