愛を知らない一輪の花

「お電話変わりました。斎藤です。はい、予算は5万です。陶器は白の穴あきをご希望されています。えぇ、そうですね。赤のアンスは入れて欲しいそうです。出来ますか?はい、わかりました。では宜しくお願いします。失礼します。」

白仕立ての花束のラッピングを済ませ、式場にいる相良に連絡を入れる。



「お疲れ様です。斎藤です。折り返し遅くなってすみません。はい。テーブル花の搬入時間ですか?あぁ、明日はお昼のお式だったですよね?え?いつもよりも早めにですか?」

明日の午前中の予約を頭の中で思い浮かべながら明日の段取りを考える。


「では、私も式場の搬入に行きます!2人で行きましょう。いつもより少し早めに出れば、その時間にはホールの装飾も間に合いますし。はい。お願いします。お疲れ様です。」





電話を切った後に式場のテーブル花に取り掛かる。今回の結婚式のカラーはピンク。新郎、新婦の幸せそうな2人思い浮かべていけていく。

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