愛を知らない一輪の花
肌寒さと身体のダルさに目を覚ました。薄暗い外を見て、そろりとベットから抜け出す。隣でぐっすり眠っている姿を見て、安心した。
散らばった下着とドレスを掻き集め、急いで着替えを済ませ部屋を出る。
出た途端、廊下にズルズルとしゃがみこむ。
ガクガクと足が震え、立ち上がれない。
あんなに何度も求められたのは初めてで、体が言うことをきかない。何故あんなに求められたのかは分からないが、顔を歪め切なそうな蓮の表情に、胸を締め付けられた。ただ一つ分かったのは怒っていたという事。
「私、仕事辞めなきゃですよね、、。」
ぽつりと呟き、いまだに震える身体にムチを打ちアパートへと向かっていった。