愛を知らない一輪の花
2人の苦悩
眩しさとひんやりとしたシーツの感触に慌て跳び起きた。そこにあるはずの姿がなく、ベットを降り部屋中を探す。無理矢理剥ぎ取った衣類がないのに気づき、脱力する。
「はぁ、、、。」
深い溜息をついた所で、テーブルの上に置いた携帯が振動した。
「、、、なんだよ。朝っぱらから。」
苛立ちを隠しきれず、電話を掛けてきた透に当たってしまう。
「お前今どこにいる。昨日から何度も電話したが。、、、斉藤と一緒か?」
「あぁ、、、。今朝早くまではな、、。」
「で?斉藤は今どこにいる?」
「、、、、逃げられた。脅して今朝まで抱き潰した。」