友情結婚~恋愛0日夫婦の始め方~
琢磨はのぞみを後ろから抱き、髪に顔を埋めた。
「のぞみ、今俺が求めたら……」
琢磨の熱い息が、のぞみの首筋に当たって、ぞくっと何かが走る。
体を支配する熱。
のぞみは振り向き、琢磨を見上げる。
乱れた黒髪、のぞみと同じ熱に浮かされた瞳。
確かに、琢磨は自分とは違う性別。
男だ。
一瞬の静寂。
そして、決壊した。
互いを貪る。
のぞみは琢磨の首につかまり、髪を掴んだ。
身体中にお互いが感染し熱をあげる。
呼吸は荒く、周りが見えなくなった。
琢磨はのぞみをそのまま抱えて、ベッドに投げる。
性急に手を入れてブラのホックを外し、頭から乱暴に上を脱がせた。
乱れる髪で、琢磨が霞む。
のぞみの上に跨り、ワイシャツを脱ぎすてた。
ベルトを外し、引き抜く。
どくんと、体が疼いた。
琢磨は手荒にのぞみの下を脱がせ、強引に足の間に割って入る。
愛撫なしの行為。
のぞみの体がのけぞった。
息遣い。
汗ばんだ肌。
歪む顔。
「ずっと抱きたかった。初めてキスした時からずっと、のぞみめちゃくちゃにしたくてたまらなかった」
気を失いそうな絶頂のなかで、琢磨が途切れがちにそう言うのが聞こえた。