夏椿~太陽の光を浴びて~
楽しそうに張り切る玲を見て私も少し心が温かくなった。


「やっと笑顔見れた。」


「え?」


「これからもっと見られるといいな。遠慮しないでね。今日からここが沙羅の居場所だからさ。」


「玲…」


「泣きたいときは泣く。笑いたいときは笑う。話したいことは話す。これ約束ね。」



誰にも必要とされず、深く関わらずに生きてきた私に初めて居場所ができて凄く嬉しかった。


しっかり頷いて玲と夜ごはんを作り始めた。


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