夏椿~太陽の光を浴びて~
2つ並ぶブランコの右側に腰掛ける。


ゆっくりこぎながら満点の星空を見る。


「…どこに行けばいい…何をすれば愛されるのかな。居場所が見つかるのかな。」


瞬きするたびに頬を流れる涙は止まることを知らない。


「私がいる意味って何だろう…。」


小さな独り言がシンと静まり返った公園に響く。




「生きろ。」


後ろから声が聞こえてきてゆっくり振り返ってみた。


涙でぐちゃぐちゃな顔を気にすることなく振り向いた。



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