恋をもう一度
「よーし皆席移動し終わったなー。」

担任の杉山という男教師が、声をかける。その手には文化祭のお知らせ、と書かれた紙があった。
杉山がそれを配り終えると、学級委員が説明を始める。

「各クラス一つだけ出し物を決めて、その集客数を競います。優勝、準優勝のクラスには賞品があるみたいです。ちなみに去年は優勝が温泉、準優勝が学食一か月分だったみたいです。」

温泉という言葉を聞いて、皆のやる気が一気に上がったのを感じ取った。

「では、出し物を決めましょう!皆さん案を出してください!」

学級委員の言葉でクラスメートたちはどんどん発言していく。

「喫茶店!」
「お化け屋敷!」
「駄菓子屋!」

様々な案が出た中から、尚也の提案したミニ縁日になることが決まった。

尚也はいつもクラスの中心にいる。
< 3 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop