【完】こちら王宮学園生徒会執行部
「お前、本気で手伝う気あるんだろうな?」
「邪魔はしねえよ」
ダイニングチェア、お互いの手元にはノートパソコン。
テーブルに広げられている書類は珠王のもので、並んでいる数値に無意識に眉根を寄せる。……何回か手伝ってるけど、やっぱ疲れんだよな、コレ。
「どっから手つければいい?」
「とりあえず……そうだな。
それらの数値を全部パーセンテージに置き換えといてくれ。……計算間違えるなよ?」
「さらっと脅すなよ。
言っとくけど俺、これでも王学で1年の時は会計補佐だったからな?」
「……3年で副会長だったくせに計算間違えて南々瀬が訂正してたじゃねえか」
……ああ、うん。そんなこともあったな。
あれは南々瀬ちゃんが優秀だったからな。
「つーか今の生徒会の方が大変そうじゃね?」
まあなんだかんだしっかりしてるメンツだけど、面倒なのは夕陽がわがまま言いだした時だろ。
……特に、夕陽とルノは相性悪いしな。
「大丈夫だろ。
指名したのは南々瀬だ。……あいつはちゃんと生徒会を成立させてるよ」
「ふぅん。相変わらず溺愛してるな」
「お前だっていくみには甘いだろ」
そりゃあこっちは惚れてんだから仕方ないっての。
……俺もいつみも、結局は惚れた女に相当弱い。