お願いドクター、毒よりも愛を囁いて
やはりちゃんと受診するべきだったか。
気まずくても藤田外科病院へ。


(だけど彼処は外科であって、整形外科ではないし…)


ドクターの弟は整形外科医なんだけどなぁ…と思い出し、そうだ!その手があった!と考えた。



同級生のラインにメッセを打った。
『藤田くんの連絡先を教えて欲しい』と。


程なくして『OK』と返事が戻り、まんまと連絡先を手に入れた。
藤田くんには何と打つべきか迷い、無難に挨拶から送った。



『ご無沙汰です、川島波南です』


そう送ると思ってたよりも早く返事があった。


『お疲れ。その後足とか手、大丈夫?』


優しいなぁ、藤田くんは。


『前に怪我した所はヘーキ。でも、昨日右足を捻挫して痛くて』


床を叩き付けて悔しがるスタンプを貼ると、藤田くんからは両手を合わせたスタンプが戻り。


『ご愁傷様』


そう送られてきた後、『病院へおいで』と入った。


『実家の方にいるから』


ラッキー!ツイてる!


『ホント!?ありがとう!』


花を撒くスタンプを貼り付け、直ぐに伺います、と送り返した。

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