ヤンキー君とお嬢様
「あの、お父様。進学のことでお話が…」
「ほぉ、なんだね?あ、わかったぞ!留学したいんだろ??」
ニコニコ笑いながら話しかけてくれるお父様。
どんな顔をされるのかドキドキです。
「いえ、そうではなくて。私、普通の公立高校に行きたいんです!」
言った!!!
葵、言いましたわ!!!
恐る恐るお父様の顔をチラッと見ると
キョトンとしていらっしゃる。
「…ダメかしら…?」
「うーん、私は賛成できないなぁ。なにしろ素行の悪い生徒も多いし葵に何かあっては困る」
「でも、お父様。外の世界も知ってこそ大人になれると思うのです。どうしても皆さんと同じように過ごしたいのです」
私の真剣な顔を見てお父様は少し考えてから
1年間通ってみて私の成績や素行で通学を続けるか決めると言われました。