気付けば、君の腕の中。
目の前に張り出されたクラス表に、あたしは絶句していた。
「あらら…、絢華ってば不運に愛されてるわね」
「ど、どどどど、どうしよ…」
「まさかの転校生くんと一緒なんてねえ」
あたしのクラス表には凜くんの名前が記載されていた。
本当ならば嬉しいはずなのに…!
しかも、しかも…!!
あの五十嵐くんまで同じクラスなんて、本当に不運すぎるよ…!
青ざめるあたしに奈々美は更なる追い討ちをかけた。
「…うちと絢華、別のクラスね」
…入学して早々だけど、もう家に帰りたい。