気付けば、君の腕の中。


何故かあたしは、またショッピングモールの中へ引っ張られていた。

どこに向かうのかと思えば、一度も入ったことがないオシャレなカフェだった。


唖然としている内に、白くんはオレンジジュースを注文していた。

…こ、この店、ジュースだけで400円もする…。



「で、なきそうなつらして、なになやんでんだよ!」

「…つら」


幼稚園の子供がそんな不良みたいな口調で話すなんて…。


弟が欲しいと思っていた夢が、あっけなく壊れた瞬間である。


「おれはおとなだからな! べつにはなしても、いーんだぜ!!」



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