気付けば、君の腕の中。
高そうなオレンジジュースを飲んで、パアッと顔を輝かせる白くんは、子供なのになあ。
「まあ、どーにでもなるだろ!」
「ど、どうにでも…?」
「わらってればいいことあるって、母ちゃんが言ってたから!」
…笑ってたら、いいことがある?
あたしは今、笑えてただろうか…?
「それより、なまえ! おれのなまえだけしってるって、ふこーへーだろ!」
「よく不公平なんて言葉知ってるね…。絢華だよ」
「あやか…、よしおぼえた!」
「え、呼び捨て?」
年上の威厳って一体どこに…、と思ったけど白くんは相談に乗ってくれたので、許そう。