気付けば、君の腕の中。
+ 新しい足跡が涙を消した
―次の日。
朝、あたしの家まで迎えに来た奈々美に、白くんのことを話してみた。
「あははっ! 絢華ってば、幼稚園の子供にまで愛されてるのねっ!」
「…愛されてる、わけでもないんだなあ」
「はー、朝から何を言うかと思えば…。じゃあ部活は保留にするの?」
…そうだ。
結局美術部にしようか悩んでいたけど、今から色んな部活を回るのもありかな。
「奈々美は部活決めたの?」
「うちは元から決めてた弓道部! 中学にはなかったからさ、ずっとやってみたかったのよ」
奈々美は中学生のとき、テニス部だったもんね。
…ううーん、どの部活に入ろうかな。