気付けば、君の腕の中。
「ふふ、貴方凄いのね」
「っへ?」
「だって、あの一ノ瀬くんと仲良しなんですもの。あの子、園内でも一番話しかけづらくて、いつも一人でいるような子だから…」
「そうだったんですか…」
白くんは子供扱いをされるのが嫌なだけで、大人扱いをすれば、大丈夫だと思うんだけど…。
「ここの幼稚園では、保護者が迎えに来るのが大抵夜なのよ。だからこんな早い時間に誰かが来るのは珍しくて…」
「あの…、白くんのご両親は忙しいんですか?」
「ええ。土曜日にここの幼稚園に預けるくらい、忙しいみたいなの」
…白くん、いつもお家で一人で過ごしていたのかな。