気付けば、君の腕の中。
白くんが帰った後、あたしと清水さんは休憩室で向かい合って座った。
清水さんがあたしの制服を洗ってくれるみたいで、初めは断ったけど、今日のお礼だと言って聞かなかった。
制服を預けると、代わりに清水さんの娘さんが着ていた服を借りさせてもらう。
「洗濯は後一時間ほどで終わるけど、時間は大丈夫かしら?」
「あ、はい。お母さんに一応連絡を入れたので多分大丈夫です」
お母さんにはいつも置手紙だったからなあ。
久しぶりにメールを送った気がする。
「そうだ。近所の奥さんに和菓子を貰ったの。よければ食べて頂戴」
そう言って緑茶と一緒に持ってきたのは、お母さんの好きそうな和菓子だった。