気付けば、君の腕の中。
たまに優しいところ、笑うと目が細くなるところは、きっと少しは仲良くなれた証拠だと思っている。
白くんに手を引かれて、踊りの位置につくと、あたしは無性に凜くんに会いたくなってしまった。
かなり遅いおやつに、昨日清水さんと二人で作ったケーキをみんなに切り分けた。
やっぱり白くんは渋っていたけど「大人でも食べれるケーキにしてみたよ」と言えば、すんなりと食べてくれたし、お代わりもしてくれた。
「ふーん。バカ女なりにうめーじゃん」
「料理だけはいつも作ってるからね」
「おにいちゃんもごはん、おいしいよ!」
「五十嵐くんがご飯作ってるの?」
一つのテーブルを白くんたちと、あたしと清水さん、そして五十嵐くんの七人で囲んで、ケーキを頬張る。
五十嵐くんが料理をするなんて、想像が出来なくて首を傾げれば、むにっと頬を摘まれた。