気付けば、君の腕の中。


五十嵐くんの言葉に納得した白くんは「またくわせろ!」と瞳を輝かせて言った。

その顔を見せられると、断れるはずがない。


あたしはへにゃりと笑って「勿論いいよ」と言えば、ケーキを頬に詰め込んだ白くんが、にぱっと笑い返してくれた。


…あれ、さりげなく五十嵐くんがケーキを食べてくれたけど、それってつまり…。


いや、考えないでおこう。

五十嵐くんだって気にしてないみたいだし…。


「あ、白くん。お迎え来たみたいだよ」

「おっもうそんなじかんか!!」

「明日頑張ろうね」

「ぜったいみにこいよな! じゃあな!!」


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