気付けば、君の腕の中。
全く意味が分からない…けど、五十嵐は無駄なことを嫌う人だ。
“大事なやつ”というのは、一ノ瀬と五十嵐は話なんてしないだろうし、絢華以外ありえない。
わざわざこんなメールを寄越したってことは、本当に絢華がそこにいるのだろう。
…騙されるのを覚悟で行くか。
制服から私服に着替えると、家の鍵を持っていないので、開けっ放しにしたまま、言われた場所に向かった。
すると、本当に幼稚園が存在して、数分待っていれば絢華が出てきた。
…何で、五十嵐が絢華の居場所を?
それよりもいきなり何を話せって言うのだ。
久しぶりに絢華を見て、焦りと緊張でパニック状態に陥った。