気付けば、君の腕の中。


飾りつけを終えると、結構派手な見た目に仕上がった。

色とりどりの紙で出来た花を見つめると、ようやく白くんが来たのか「おお!」と歓声を上げた。


「すっげーごうか!!」

「何だかお祭り気分だよね」


きょろきょろと辺りを見渡す白くんは、結構気に入ってくれたようだ。

あたしは清水さんと顔を見合わせて笑うと、丁度ひなちゃんと五十嵐くんも来た。


「わあっ、おにいちゃんすっごくきれいだね!」

「ふーん、まあまあ」


さすがは何事に対しても無関心な人だ。

何故かあたしの心の声が聞こえたのか、ちらりとこちらを見て鼻で笑われた。


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