気付けば、君の腕の中。
それから暫く人形遊びをした後、ひなちゃんと一緒に台所に向かった。
用意された卵を割って、溶き解した後、炊いてあったご飯を一口サイズに丸める。
ひなちゃんにおにぎりを丸める係りを担当してもらい、五十嵐くんも巻き込んで、小さなオムライスを沢山作った。
「わああ…! すごーい!! クマさんのおにぎりもある!」
「海苔を切り抜けば、色んな動物に出来るよ。卵も白身だけ使ったら、パンダだって出来るし」
「…お前、普通に何でも出来るわけ?」
「あはは、家族のご飯を作ってたら、いつの間にか出来るようになってただけだよ」
照れ臭くてそう言えば、五十嵐くんは感心したように頷いた。
「よし、ひなちゃん。一緒に運ぼうか」
「うんっ! えへへ、おねえさんありがとう」