気付けば、君の腕の中。
手を繋がれたまま、あたしをじっくりと見つめる陰輔くんに、居たたまれない気持ちになった。
「ふーん…、まあ、100点。予想以上に可愛い」
「は、っへ!?」
「…何」
「あ、う、ううん!」
あ、あの陰輔くんが、か、可愛いなんて言うんだ…!!
それよりも手は繋いだまま…なのかな。
もし、同じ学校の人と会ったら、誤解されちゃうけど…。
「その手に持ってる紙袋は、おれの服が入ってんの?」
「そ、そうだよ! ちゃんと洗濯したから大丈夫だと思うけど…。後、お菓子入れておいたから、ひなちゃんと分けて食べてね」