気付けば、君の腕の中。
放課後、今日は美術室に行かず、幼稚園に向かった。
陰輔くんは足りない画用紙や、花を作る用の紙を買いに行くため、一緒には行かなかった。
幼稚園の玄関を開くと、ダダダッ!と白くんが画用紙を持って走ってきて、あたしに抱きついた。
「あやかーっ!! みろよ、これ! おれがかいたんだぞ!」
「わあ、白くん大人っぽい絵が描けるんだね」
「へへっ、おれだからな!!」
いつものように靴を脱いで、突き当たりの部屋に向かうと、清水さんを含めてみんな揃っていた。
「絢華さん、今日部活は休んでよかったの?」
「はい、特にコンクールが近いとかではないので」