気付けば、君の腕の中。


その言葉に驚くと、お姉ちゃんの後ろから月城が現れた。


「…つ、月城も来てくれたんだね」

「まあな。…てめえも、もう泣き虫は卒業したみてえだな」

「うん…、それより二人とも! 突き当たりの部屋にお母さんたちがいるから行こう!」

「そういえば、絢華。門のところでそわそわしてる男の子がいたけど、あの子って前に家の前で抱き合って…」

「わわわっ!! お姉ちゃん大声で言わないで! それより凜くん来てるの!?」


先に突き当たりの部屋に行ってて、と伝えるとあたしは靴を履いて、玄関を飛び出した。


息を切らしながら門のところに近寄ると、凜くんとお父さんが何か話していた。


え、えええ……凄い意外なんだけど…!?


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