気付けば、君の腕の中。
あんなにも気まずかったのが嘘のようだ。
後は―…、“仲直り会”でみんな過去を清算して、ここから再スタートになるといいな…。
ちらりと桃を見れば、視線が合った。
あたしが手を振ると、ぎこちなく手を振り返してくれる。
…よし!
後は綱引きと、玉投げ競争、そしてお昼ご飯の休憩を取ってから、“仲直り会”だ。
準備を進めて、深呼吸を繰り返した。
誰も俯いてなんかいない。
この場を楽しんでくれているのだ。
綱引きの準備を終えると、あたしはみんなを呼びに走り出した。