気付けば、君の腕の中。
+ 平凡な女の子と出会った日
(Side:凜太郎)
俺の名前は坂木 凜太郎。
四月生まれで、好きな食べ物はハンバーグ。
何かしているわけでもないのに、女の子は外見で俺を選び、俺に告白をする。
この女の子たちは、何を思って俺に告白しているんだろうか?
俺と付き合って何がしたいの?
「彼氏が出来た」と自慢したいから付き合いたいのか、それとも「誰かがいないと孤独感が拭えない」からなのか。
はっきり言えば、俺は後者のタイプだ。
好きでもなければ、好み?というのも分からないまま、ただ独りが嫌だからと付き合う。
そんな、“最低”で“根暗”な男だった。