気付けば、君の腕の中。
想像しただけでも何だかおかしくて笑ってしまった。
すると、奈々美も「絢華が妹っていいわね」と嬉しそうに頬を緩めてくれる。
そうだ…。
今、奈々美と笑い合えているように、お父さんとお母さん、そしてお姉ちゃんの三人とこうして笑い合いたい。
「奈々美…、あたし頑張るから、そうしたら偉いねって言ってくれる?」
「あはは、なあにそれ? 別にいいけど!」
あたしの居場所は此処にある。
…だから、お父さん達の居場所をあたしが作ってあげたらいいんだ。
「それでね、我慢できなかったら泣いてもいいかなあ?」
「絢華ってば何考えてるのよ! うちらの間に遠慮なんかいらないって言ったでしょ!」
少し頬を膨らませた奈々美に頬を引っ張られても、全然痛みなんてなかった。
本当に、ありがとう…奈々美。
それから奈々美と高校生になったらああしたいとか、こういう服を着て遊んでみたいと色んな話で盛り上がった。