可愛いくて、愛おしい幼馴染み

「綾斗くん…」


「ごめんな、本当は、待ってるつもりだったんだけど…」

まっすぐ、見つめてくる綾斗くん。



「綾斗くん…」



「あいつに、任せていられない」



「ほらほら、今はまず、りなちゃんが大事でしょ?ここ、座っていいよ」


カウンターの席に座ると


「ごめん、そうだよな…」


申し訳なさげな表情の綾斗くん。





-カランコロン

「いらっしゃい…って、あら久しぶりね」


声をする方をみると


「迎えに来たよ」


そこには、直斗が立っていた。


「なんで…?」

思わず立ち上がる私。



「りなは、何かあったらいつもここに来ていたよね」


それは、どこか悲しげな表情で



「行こうよ」


手を伸ばす、直斗。



その手を握ろうと伸ばすも


「帰さないから」

-ぐいっ


と、掴まれた腕は、綾斗くんへ引っ張られてしまった。




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