可愛いくて、愛おしい幼馴染み
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「あず〜〜!」
教室に着くなり、友達の梓(あず)に声をかける。
梓の後ろが私の席。
「なに、また直斗くんと何かあったの?」
私の様子を察しては、呆れたように見つめてくる。
「また、直斗を…蹴っちゃったの」
椅子に座っては、梓をちらっと見ると
「そんなことだと思ったよ」
ため息まじりに返ってきた。
「だってね、だってね、昔は私から離れるとすぐ泣いてたのにさあ…いまじゃ、考えられない!!」
「ちょ、声大きいよ」
慌てて、梓が止めるも既(すで)に教室内で響いたようで、クラスメイト達がこちらをみている。
う…恥ずかしいな。