乙女ゲームヒロインは悪役令嬢をお望みです!
あぁ、夜会の話をしていたんだったわ。

いけない、忘れるところだった。


今日も学園を終えて、いざ教会へ行こうと、珍しく一人で門へと向かって歩いていたその時。

どこからか三人の男が私の前にやってきた。

周りのご令嬢の黄色い悲鳴が一層と高まり、反対に私は天を仰ぎ諦めの境地へと向かった。


「「「お姫さま、お好きな人をどうぞ」」」


どうして、攻略対象者三名全員が、私の前で片膝をついてひざまずいているのかしら?


ご丁寧にも片腕を差し出して。


こんなこと、“まだ”起きるはずがなかったのですが?


問いかけたところで、答えが返ってこないのは知っている。

それでも、私は問いかけずにはいられない。


なぜあなたたちが今、私が一年生のときに夜会へ誘っているのかしら? と。


ワタシの記憶のが正しければ、夜会へ参加するイベントは三年生に起こるはずだった。


けれども、起こってしまったのなら仕方がない。



「よろしくお願いしますわ。エドワード殿下」



私には、エドワード様の手をとるしか選択肢はなかった。


どうしてこうなったのか、それは一週間前まで時間を遡らなければならないかもしれない。

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