乙女ゲームヒロインは悪役令嬢をお望みです!
そして私は今日、エドワード殿下のサロンへ招待されている。
もはや嫌な予感しかない。
コンコンとサロンの扉をノックすれば、さっさと入ってこいとのこと。
言われた通りに入ってみれば、ふかふかの豪華そうな(本当に値段も言えないくらいに高いんだけど)ソファに足を組んで偉そうにしているエドワード様がいらした。
悔しいことに、相も変わらず絵にはなる美しさだ。
ただそんなことはおくびにも出さずに、私は微笑んで頭を下げる。
「お久しぶりですね。私になんの用でしょうか?」
「単刀直入に言おう。夜会についてこい」
「……はっ?」