光の華~闇に咲く一輪~



……何だそれ。


確かにあたしは皆と賭けをしている。……だけどさ、そこまで言う必要無くない?


傷付いちゃうよ……?


……そこまでダメージ受けてないけどさ。


でもやっぱり、あたしは賭けをしているだけで、皆に悪い事は何もしてないじゃん。


……だから、暴走族は嫌いなんだよ。


正統派だろうがなんだろうが、所詮暴走族は暴走族だ。


「……賭けは終了。」


「は?」


「ごめんね、迷惑かけて。賭けはあたしの負けで良いから。じゃあね。」


冷たく言い放ち、あたしは屋上を出ようとする。


だけど……


「待てよ。」


腕を掴まれて動けない。


「……何。あたし、一度賭けをした相手とは関わりたくないんだよね。」


ていうか、それがルール。


「お前はそれで良いのかよ。」


「…………良いも何も無いでしょ?相手があたしを嫌っているなら、賭けも何もしないわよ!!」


勢いで後ろを振り向くと、驚いている瀬月君。その後ろでは皆も目を見開いていた。


< 17 / 43 >

この作品をシェア

pagetop