光の華~闇に咲く一輪~
……何だそれ。
確かにあたしは皆と賭けをしている。……だけどさ、そこまで言う必要無くない?
傷付いちゃうよ……?
……そこまでダメージ受けてないけどさ。
でもやっぱり、あたしは賭けをしているだけで、皆に悪い事は何もしてないじゃん。
……だから、暴走族は嫌いなんだよ。
正統派だろうがなんだろうが、所詮暴走族は暴走族だ。
「……賭けは終了。」
「は?」
「ごめんね、迷惑かけて。賭けはあたしの負けで良いから。じゃあね。」
冷たく言い放ち、あたしは屋上を出ようとする。
だけど……
「待てよ。」
腕を掴まれて動けない。
「……何。あたし、一度賭けをした相手とは関わりたくないんだよね。」
ていうか、それがルール。
「お前はそれで良いのかよ。」
「…………良いも何も無いでしょ?相手があたしを嫌っているなら、賭けも何もしないわよ!!」
勢いで後ろを振り向くと、驚いている瀬月君。その後ろでは皆も目を見開いていた。